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クレーム 苦情

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お客様からの度重なるクレームの電話。

デモストレーション販売の際に、お客様は、パイナップルやオレンジの果肉入りのクリームチーズの試食をして、チーズのなめらかなおいしさで求められたのだが、試食したチーズとは違う銀色の包装紙に包まれたチーズだった。

家に帰って開いたら、何と青カビがあちこちに点在しているではないか。保健所から呼び出しされた。チーズを持って伺い、販売にあたり十分な説明が足りなかった事をお詫びした。お客様は、顕微鏡で観察したら青カビが元気に動き回っていた、と保健所の人から聞かされた。クレームの一番は、クリームチーズと思って買って帰ったチーズが、デンマークの青カビチーズだった。このクレームはチーズを説明することでご理解がいただけた。また興味を持ってもらえた。

クレームの二番目は、トーストやピッツァに「熱を加えるとトロリと溶けて、糸ひきの良いチーズです」と言って販売したマリボー・サムソーチーズだ。オーブントースターで実演しながらの販売なので食感を舌で味わっているのだが、家に帰って二、三日経ってチーズを食べたら「ニガイ」と言って、食べれますか、大丈夫ですか、中には「こんな味のチーズはお返しします」と強硬な方もいた。このクレームは個人個人の食感も入るのでむずかしいクレームだ。煮て溶かして固めたプロセスチーズでは、乳酸菌や、醗酵熟成の旨みは感じられない。プロセスチーズ全盛の時代だから仕方なかった。納品先のながの東急さまにも、お客様からの激しい苦情を受きては売り場の責任者から、直ちに連絡が入った。その度、岡谷市に、松本市にとチーズの説明とお詫びで家庭訪問をする時代が当分の間続いた。しかしその当時、クレームを言った来たお客様は、チーズの種類に驚き、また興味を持っていただき「チーズの魅力」の虜になってきたと確信している。

銀紙に包まれたデンマークのドッフォの青カビチーズ、受難の時代は長かった。

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